何事にも終わりがある。

 無くなるなんて事、考えた事もなかったものが、ある日突然無くなったり。
 もしくは、無くなっちゃいそうな事にうすうす気付いていたけど、考えようとしていなかったとか。

 その無くなった何かが地球規模の環境問題関係だったりしたら、深刻なテーマだけど。

 今回の無くなったものは、ひどく内輪なものだった。
 そう、俺たち以外には、実はどうってことない話。
 ちなみに今回は後者。うすうすの方。







 だるいから後でいいよって言って、下着のまま寝っ転がっていた俺にパジャマを着せているユウは……気付いてるのかなあ。

「もう、なくなっちゃうね」

「何がだ?」

 本当にわかっていなさそうだったから、俺はベッドの隅っこに置かれている丸い容器を指差した。

「これ」

 ユウのボタンをとじる手がピタリと止まった。

「……ああ」

 そう、もう少しで無くなりそうなもの。

 それはヴァセリンだった。

 俺とユウがこういう関係(何だか微妙な言い方だけど)になるフラグを立てた因縁深い重要アイテム。
 火傷の治療にも使えたりする。
 って、だめだ、こんな紹介したら火傷「にも」ってどういう事? 他に何か使えるの? って突っ込まれるなあ…。
 まあうちには一般的な使い方をしてるのと、そうじゃない…不純用と二個あったりする。二個買うとか。ないよね、普通。

「どうするの? 多分、次かその次ぐらいでなくなっちゃうよ」

 俺がヴァセリンを手元に引き寄せて中身を見せると、ユウはフムと頷いた。
 何か提案する前の顔だ。

「…どうせなくなるなら、今、使いきっちまうか」

「うぇええ!? 何でそうなるの?!」

 思いもよらぬ提案に俺の声は裏返った。
 今って、今? だって、さっき使って……。

「少しでも残ってたら買いに行くのは次でいいかって先送りになっちまうが、完全に無くなっちまったら、もう買いに行くしかあるめえってなるだろ」

 すらすらと、らしい意見を言うユウはもう俺のパジャマに手をかけていた。
 自分が着せたから脱がすのも自由だと思われてるのかな、ちょっと!

「だからって、きょ…んっ」

 ボタンが外されていくのがわかったから、止めようと思って両手でユウの手に触れたけど、無駄だった。
 キスに翻弄されて、俺の添えられた両手なんか先をねだっているようにも見えるぐらい弱々しくなってたし。

「今日、買いに行きゃあ問題ねえだろ」

「……でも俺、もう眠いからやだ」
 悪あがきだとはわかってたけど、睡魔を訴えてみた。いや、ほんとに眠いことは眠い。
 でもユウが触れた箇所から、おさまりたての熱が身体の奥でまたじわじわと上がってきてるのも確か。

 うう、睡眠欲と性欲って両方同時には満たせないよね…。
 俺の表情から諦めを感じ取ったのか、パジャマの下にあるユウの手には遠慮がなくなっていた。

























続?






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 呟き(気になる方は反転して下さい)

 っていうのを 夏コミでペーパーにしてPOPに

 エロペーパー希望者は「マルコたんハァハァ」って言って下さい☆

 とか書いて、みなさんの「マルコたんハァハァ」を聞いて、配りたかったんだあああああああああ



 続きを書くかどうかは原稿の進行度具合で…!

 でもエロになるなら(むしろなると断言)サーバのアレでひっかかるから、改ページしなきゃだわー…。